愛染明王
あいぜんみょうおう
愛染明王とは
『愛染明王』は愛染明王は、胎蔵・金剛界の両部曼荼羅にその御姿は描かれておりませんが、弘法大師が中国より請来された『瑜祇経』に説かれております。愛情・情欲を司り、愛欲貪染(煩悩(愛欲や欲望、執着など))を浄菩提心(悟りの心)に変えて、菩提心(悟りの境地)にまで導いてくれる力を持つ仏様です。その御姿は全身はギラギラと燃えたぎるような赤色で、頭に獅子冠をかぶり、髪を逆立て、三目六臂(三つの目と六本の腕)を持ち、牙をむき出して口をカッと開き、まるで私たちの不甲斐無さを叱りつけているかのような忿怒の形相をされている忿怒尊でございます。しかし、それは衆生済度の為、諸々の悪者を追い返す為であり、根は優しく、愛敬開運を授けてくださるご利益があります。そもそも、人間には様々な欲望があります。この欲望は人間を滅亡させる力を持つと共に、生きて行く為の活力源となるものでもございます。この欲望という力強い工ネルギーを悟りを求め、自らを高めようとするエネルギーに浄化するというのが愛染明王の教えでございます。また『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経』という経典は『愛染明王の霊験』は「無病息災」「増益」「敬愛」「降伏」「鈎招(福神を招く)」「延命」と記されております。そんな『愛染明王』ですが、「愛染」というお名前が「藍に染める」という言葉に似ていることから、染め物屋、アパレル関係者からの信仰も篤くなっております。また愛敬を上げるということから芸能人、手に持たれた弓と矢で人と人、心と心を結び付けることから、恋愛成就や結婚成就、夫婦円満などを祈願する人々など多種多様の方々から信仰されております。お参りの仕方は、 愛染明王の御真言を唱えながら、一心に目を閉じて祈願していただきます。二十一日間、毎日祈願することで願いが増々、成就しやすくなると伝えられています。
御真言
うん たき うん じゃく うん しっち
御利益
良縁成就、結婚成就、夫婦円満など